くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

ひこうき雲

くまのお母さんは、「松任谷由実 TIME MACHINE TOUR Traveling through 45years」を見に行ってきました。

坊やとユーミンの曲を共有したことはないのですが、阪神大震災のあった年、NHKの朝ドラが「春よ、来い」でその主題歌をユーミンが歌っていました。

当時、坊やは1歳でくまのお母さんは結構育てにくいなーと思いながら、子育てしていまして。

あるとき、坊やのご機嫌が悪いときに泣き止ませる方法を発見しまして。

それはユーミンの「春よ、来い」を聴かせることだったのです。

朝ドラのオープニングが始まると坊やはテレビにかじりついていました。

テレビから流れる曲でなくてもCDでも泣き止んだので。

これは坊やの心に響く何者かがある曲なんだとくまのお母さんは感動したものです。

大きくなった坊やにこの話をしましたら、「えー」とか言って機嫌よくはならなかったのですが。(苦笑)

東日本大震災を経験してからは「春よ、来い」を聴くと励まされるというか泣きそうになったものです。

ユーミンのコンサートでは、「春よ、来い」をはじめ、くまのお母さんの思い出の鍵を開けるような曲を聴けました。

ひこうき雲」という曲は、くまのお母さんの思い出の曲ではありませんが、坊やが亡くなってから「ひこうき雲」が作られた経緯を知り、まるで坊やへのレクイエムのように思えました。

ユーミンの近所で高校生の飛び降り心中があったそうで、その事件とユーミンの同級生が難病で高校生の頃に亡くなったことをモチーフに作られた曲だというのを知って、若くして亡くなった魂を慰める曲なのだろうなと解釈することにしました。

さて、秋のお彼岸。

坊やのお墓参りをしてきました。

次のお墓参りは坊やの命日になるのかな。

 

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