くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

2015-01-01から1年間の記事一覧

ひまわりの約束

秦基博の「ひまわりの約束」が深夜のラジオから流れてきて、くまのお母さんは泣きました。 どうして君が泣くの まだ僕も泣いていないのに 最初からアウトです… にほんブログ村

ひとつひとつ

坊やが亡くなってひと月過ぎましたが、まだまだいろいろな手続きや支払いが残っています。 坊やは学生でしたが、都会のアパートで一人暮らしで、アルバイトをしていて、銀行口座が複数あって、スマホを使っていて… くまのお母さんは、仕事の合間に少しずつ手…

くまのお父さんのグリーフ

くまのお母さんは、坊やが住んでいた都会のアパートを引き払いに行きました。 都会に住んでいるくまのお父さんも不動産屋さんに連絡したり、リサイクル業者とやり取りしたりしてくれました。 坊やに暴言や暴力をふるうような父親でしたが、自分の好きな音楽…

月命日

坊やの初めての月命日には、坊やが好きだったお寿司屋さんのお寿司を買ってきて、お供えしました。 ノンアルコールビールも一緒に。 家族みんなアルコールが弱いというのに、坊やは結構飲めたみたいでした。 家族で誰も喫煙者がいないのに、アルバイト先の社…

くまのお母さんの気持ち

くまのお母さんと同じような経験をすることはないと思うのです。 だから同じ立場の人と分かち合うことは難しいと思います。 でも友だちに今の気持ちを話しても負担になるだけだと思うから、話せません。 くまのお母さんの会社の医務室で働いている、しかの保…

きりん夫妻のこと

くまのお母さんの会社には、共働きのきりん夫妻がいました。 ご夫妻とも優秀で、いつも重要な仕事をしていて、また充実した日々を過ごしていたと思います。 くまのお母さんが忌引の休暇が済んで、ますます重くなった身体を引きずるようにして会社に出勤した…

メモ

大学生、6年間で3千人が自殺!主因は将来展望への不安、家族による叱責は危険 | ビジネスジャーナル 「将来への悩みを抱えた大学生に対して、叱責や不和を抑制できれば自殺防止につながる可能性がありそうだ。」 本当にそう思います… にほんブログ村

くまのお母さんの最悪だった11月 その1

坊やのおじいちゃん、つまり、くまのお母さんの父親は11月のはじめに病気で手術をしました。 おじいちゃんの手術は初めてで、何かあったらどうしようとそれはそれは心配でした。 手術の日、くまのお母さんは病院でおじいちゃんの手術が終わるのを待っていま…

犬のおまわりさん

ある日の真夜中、都会の警察からくまのお母さんに電話が来ました。 坊やが亡くなったので、都会の警察に来てくださいと犬のおまわりさんは言いました。 くまのお父さんは、もう警察に来たと言ってました。 何が何だかわからないけど、現実なのか夢なのかわか…

くまのお父さんについて

くまのお父さんは坊やとくまのお母さんと別れて暮らしていました。 くまのお父さんは坊やが生まれたとき、とても喜びました。 でも、坊やをかわいがっているつもりでも、坊やを泣かせてしまうことがありました。 くまのお母さんが、くまのお父さんにいじめら…

くまのお母さんとは

大学生の息子を自死により亡くした私が「くまのお母さん」になって、喪失に適応するための作業として物語を綴ります。 息子が亡くなってから、泣きたいときは「くまのお母さん」の物語を作っています。 「くまのお母さん」は、坊やがある日、夜空へ続く銀河…