くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

今の時期にこの歌を

もうじき、坊やの命日がきます。

今年は7回忌の年なので、お寺に行き、ご住職から卒塔婆をいただいてお墓に立てました。

くまのおじいちゃんとくまのおばあちゃんはかなり歳をとりましたので、日常の見守りやら介助やらの負担がくまのお母さんにはつらくなってきました。

今までの年回忌法要には、都会に住んでいるくまのお父さんも来ていましたが、今回は法要の開始時刻が早過ぎると言って、来ませんでした。

いつもはくまのお母さんには知らせずに、命日が近づくとお墓参りに来ているくまのお父さんですが、今年はどうでしょう。

くまのお母さんは、11月はメンタルが落ち気味になる傾向があるのですが、今年も結構ダメージきました。

そして坊やの命日なのです。

そういうときに見たYouTubeで泣きました。

「僕が死のうと思ったのは」

坊やがよく聞いていた歌でした。

「死にたい」は「生きたい」のだと。

6年前のくまのお母さんは、いい歳なのに何もかもが未熟で坊やの気持ちを大切にできなかった気がします。

 

 


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自死遺族の持つ感覚と似ている

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くまのお母さんは、子どもの頃から言語化が苦手なのだったなと、そういうことをいい歳になってから気がつきました。

言語化が苦手だからナラティブという方法で書いてみているのだけど、自死遺族の悲しみを物語という言葉で表すことに憤りを感じる方もおられます。

まぁ、人それぞれなので自分の感じ方が正しいか間違っているかということではないと思っています。

その辺を上手に言語化できればいいなと思うのですが、くまのお母さんには難しいです。

そこで、「おかえりモネ」の新聞記事です。

くまのお母さんは東日本大震災を経験しましたが、津波は経験していません。

身内や親しい人が津波にあったということもありません。

くまのお母さんは、震災後2か月くらいしてから初めて津波の被害を受けた地域を仕事で訪れました。

4か月くらいしてから、被災した方たちの話を直接聞きました。

「おかえりモネ」で妻が行方不明のままの漁師の

「俺は立ぢ直らねえよ。絶対に立ぢ直らねえ」

という台詞がありましたが、立ち直らなくてもいいんだってことです。

それも物語なのではないでしょうか。

自死遺族も無理に立ち直る必要はないのではと思うくまのお母さんです。

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10月

ようやく秋らしくなりましたが、まだ汗ばむような陽気に閉口しているくまのお母さんです。

コロナ禍で地元の自死遺族の分かち合いの会も、しばらく開催されていません。

今、分かち合いが必要と感じる遺族の方にとって、つらいコロナ禍の日々でしょう。

くまのお母さんにとっては、時の流れが堆積していってとうとう坊やの7回忌です。

川島なおみさんも先だって7回忌だったとネットで見ました。

コロナの流行は急激におさまってきましたが、やはり、7回忌の法要をするとして、都会からくまのお父さんに来てもらうことには抵抗があります。

お寺でご住職にお経をあげていただき、お墓参りをするだけになりますが、年老いたくまのおじいちゃんとおばあちゃんも一緒なので、いろいろな感染リスクを考えるとね。

さて、どうしようかなぁ。

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いつから

くまのお母さんは、今日マチ子さんの複製原画の引き取りに町の本屋さんに行ってきました。

本屋のご主人に

今日マチ子さんはいつからご存知ですか」

みたいなことを聞かれて、くまのお母さんは一瞬、言葉に詰まりました。

くまのお母さんが今日マチ子さんのことを意識したのは坊やが亡くなってからなので、いつからと聞かれるとその話もしなくちゃいけないような気がして、答えたくないなぁと思ったのでした。

「5年くらい前からです…」

とだけ言いました。

コロナ禍でなければ、今日マチ子さんが本屋さんにきていたかもしれないと言うので、コロナが収束したら今日マチ子さんにいつか会ってお話しできたらいいなぁと思いました。

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こうの史代さんの絵

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アニメ「花は咲く」を久しぶりにテレビで見て、くまのお母さんは涙目になりました。

坊やがこうの史代さんが好きで、コミックを買っていたのです。

坊やがお気に入りだったものが、坊やがいない世界線で今も触れられるのがうれしいです。

坊やの知らないこうの史代の世界ですが。

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スマホを

一人息子を亡くしたくまのお母さんです。

坊やのスマホをしばらく放置していたら、坊やのTwitterのアカウントに入れなくなってしまいました。

もちろん、ログインパスワードなんかわかりません。

予想してあれこれ入力しているうちに見られなくなってしまいました。

ただ、複垢Twitterアカウントは復活できたのですが…

鍵垢だったアカウントは坊やのリアル友だちがフォロワーでしたから、

そちらを見たかったのです。

坊やのお友達は今頃どうしているのかなと。

コロナ禍で、自死遺族の分かち合いの会にはくまのお母さんは参加していません。

日々、仏壇に手を合わせているだけのくまのお母さんです。

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