くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

最後に過ごした場所

くまのお母さんは、都会に行って来ました。

なかなか思うように移動ができなくて神社には行く余裕がありませんでした。

坊やがアルバイトしていた会社のある街にも行きかねました。

桜の季節は終わってしまったかしらと思っていましたが、散り始めの桜を眺めることができました。

坊やが体調不良のときに散歩をすすめましたが、多分、坊やが散歩に出かけた公園に行きました。

桜の季節には大学の友達と花見もしていたはずですが、この公園の桜も見たかしら。

そして、坊やが亡くなる前に過ごしたカフェに行きました。

坊やのインナーキャリングのポケットに入っていたレシートを見て、このカフェには行こうと思いました。

なぜこの店に来たのか。

友だち(?)と約束をしていたようだし、このカフェの近くに坊やが入社予定だった会社があって、その日にその会社へ行って写真を撮ったのが残っていました。

死にたくて死ぬんじゃないよね。

くまのお母さんは、そう思っているのです。

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(坊やが過ごしたカフェ)

 

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