くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

弔電

くまのお母さんの同級生のご主人が亡くなりました。

学校の校長先生だったので、新聞の片隅の人事異動の記事で見つけました。

先生方の人事異動情報はとっくに出ていましたので、急遽、追加の人事異動になったということです。

くまのお母さんは坊やが亡くなってからというもの、誰かが急に亡くなると

自死かしら?」

とまず考えてしまうのです。

自分と同じ境遇の人をサーチしてしまうんですね。

だけどいちいち確認はしません。

件の同級生のご主人も突然亡くなったそうだと、同級生のひつじさんから聞きました。

くも膜下出血だったそうです。

くまのお母さんは、ひつじさんに坊やが亡くなったことは知らせましたが、死因は知らせていません。

病気や事故ならば、言うのかもしれないなと思いました。

自死に対する差別があると聞きますが、くまのお母さん自身が坊やが自死であることを公表できないうちは、根本的に同じものがあるのかもしれません。

もちろん、くまのお母さんが信頼する人たちには、坊やが自死であることを言ってますけれど。

ひつじさんは、坊やが亡くなったことを聞いたもののお悔やみに来れていないことを詫びていました。

気にしていたんだよって言いました。

みんな公私ともに忙しさに紛れて、同級生との再会は同業者でなければ、誰かが亡くなった時しか集まらなくなってしまいました。

だから、気にかけてくれるだけでありがたいとくまのお母さんは思います。

くまのお母さんは、ひつじさんに同級生のご主人の葬儀会場を教えてもらい、弔電を打ちました。

ひつじさんは、くまのお母さんが新聞で同級生のご主人が亡くなったことを知ったと聞いて関心(?)していました。

少しでも慰めになればいいなと思うくまのお母さんです。

 

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