くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

希望がなくても生きていく

雨の日の午後、くまのお母さんは、テレビを見ていました。

戦時中に父を結核で亡くし、その後、母が後追い自死をし、残された2人の姉弟は親戚をたらい回しにされ、苦労して育ったけれど、弟が18歳で自死してしまったという姉の話でした。

現在87歳で会社を経営している彼女は、若々しくお元気そうです。

弟さんが亡くなった時の話をすると今でも涙が出ると言います。

くまのお母さんは自分の苦労話と比べることには意味がないなと思いました。

自死遺族はそれぞれ自分だけの底知れぬ悲しみと苦労を背負って生きていると思います。

それでも生きていける。

テレビに出ていた女性はカンボジアに学校を建設する援助を続けているそうです。

学校に行きたいと願った弟さんの遺志を継いで、学校に行きたいと言う子どもがいなくなるようにと活動しているそうです。

くまのお母さんは、お元気に活動されている自死遺族の方々のようには生きられませんが、くまのお母さんなりに生きていこうと思います。

 

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