くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

カフェエプロン

くまのお母さんは、坊やのカフェエプロンを洗濯してアイロンをかけました。

この前、坊やのアルバイトのときに着た衣類を洗濯して、もう坊やの服を洗濯してアイロンかけることもないのかなと思っていましたが、坊やが都会で買ったカフェエプロンを持ち帰っていたのでした。

 

しばらく坊やのカフェエプロンを使うこともなかったのですが、ここ1か月ほどふとカフェエプロンを着けてみる気になりました。

 

都会の一人暮らしでちゃんとご飯を食べてほしくて、田舎で採れたお米を送って、ご飯を炊いてみそ汁を作りなさいと何度も言っていましたが、ご飯を炊いたあと炊飯器を洗ったりするのが面倒だったみたいです。

送ったお米もなかなか減りませんでした。

 

家にいた頃は好まなかったトーストを作って食べるという話はしていました。

ご飯炊くより洗いものが少なくて済みますからね。

目玉焼きを焼いたりもしていたようです。

自炊しようと思ってエプロンを買ったのだろうけど、どれだけ使っていたのかな。

 

でも何度かはこのエプロンを着けて坊やは自炊を楽しんだかなと思いたい、くまのお母さんです。

坊やのエプロンを着けて昨日はトマトたっぷりのパスタを作りました。

食べてくれる坊やはいないんだなぁと思いつつ、仏壇にお供えするのを忘れましたよ。

代わりに地元の産直で買ったブルーベリーをお供えしました。

ちょっと酸っぱかったな。

 

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