くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

これからどうしよう

忙しくするのは現実に向き合っているようで向き合っていないかもしれないと、くまのお母さんは思います。

つらい時間をやり過ごすために忙しくしていると、いつまでも引きずるのかなぁと思います。

くまのおじいちゃんとくまのおばあちゃんに心配かけたくないので、元気にしているっていうこともあるかもしれません。

仕事が忙し過ぎて、坊やが生きていたとしてもこんな感じだったかも知れません。

 

坊やが就職するはずだった業界に客としていると、坊やはどんな風に仕事してたかなと思います。

残業でストレスたまってたかもしれないとか、仕事が楽しいと思ったりしたかなとか。

坊やの勤務先にくまのお母さんが客として行ってみたかったなぁ。

きっと坊やは、くまのお母さんが職場に来ることを嫌がったと思いますが。

 

くまのお母さんはいい歳をして未だに現実に向き合うことが苦手です。

坊やがいなくなって、くまのお母さんは自分の老後のことばかり考えます。

ひとりでどうしようって。

 

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The Reason why i thought i'd die 僕が死のうと思ったのは

坊やが1年前にたぶん聴いていた曲。

Amazarashiが好きだったみたい。

くまのお母さんは坊やのことを何もわからなかった。

親だから子どものことが何でもわかるはずないけど。

坊やが生きていたら知らなかったことがたくさんある。

言葉が足りなかったな。

くまのお母さんも坊やも。

youtu.be

 

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リベンジ

坊やの大学の先輩からくまのお母さんに連絡がありました。

休みが取れたから坊やのお墓参りに来たいと。

前に計画していた日は台風10号が来た日と重なってしまっていたので…

 

坊やの先輩からくまのお母さんのスマホに連絡が来た時、丁度、くまのお母さんは仏壇のお花を替えて、仏壇の掃除をし終わったところでした。

坊やの先輩も同じ時間に坊やのことを思ってくれてうれしいなとくまのお母さんは思いました。

 

坊やのお通夜の日に都会から他の先輩たちと駆けつけてくれて、一晩、斎場で過ごしてくれて、くまのお母さんといろいろ語り合ったのでした。

くまのお母さんは坊やの先輩たちやお友だちにずいぶん救われました。

今でもこうして遠いところへ訪れてくれるのがありがたいです。

 

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お墓参り

11月。

くまのお母さんが住んでいるのは太平洋側なので、冬は晴れることが多いです。

今年の冬の始まりは、この地方とは思えないような曇天ばかりが続きます。

やっぱりお日様の光を浴びないとメンタルの調子が良くないなと思ってしまいます。

 

今日は朝の霧がやっと晴れました。

くまのおじいちゃんが、お墓まで行く道がわかりづらいと言うので、お墓に行く練習(笑)に付き合うことにしました。

土地区画整備事業でどんどん街並が変わってゆくところにある墓地なので、確かにわかりづらいのです。

 

お墓に来たのは坊やの大学の友だちを案内して以来です。

墓地を管理する人がいるので、いつもきれいで枯れたお花も片付けてくれているのですが、今日は枯れたままになっているお花が目立ちました。

坊やのお墓のお花もそのままでした。

お彼岸が終わり、10月は管理人さんがあまり来てくれていなかったのかもしれません。

枯れたお花を片付けて、汚れたところを拭いて、新しいお花を供えました。

坊やの1周忌のあとにお墓参りをするので、それまではもつかなと思います。

 

くまのお母さんが子どもの頃は、お墓というと暗いイメージを持っていましたが、今は他所様のお墓でもそんな感じはしません。

坊やのお墓が住宅地にあって、お日様がよく当たるところだからでしょうか。

 

今日、ネットで見た記事で心に響いたフレーズを書いておきます。

「苦の中にいて、苦のままで、幸せに生きることができる」

「生きて死ぬ智慧」という般若心経の訳本からの引用だそうです。

 

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自傷行為

くまのお母さんは自傷行為をします。

最近まで自分がしていることが自傷行為だと知りませんでした。

(あ、リストカットはしたことないです。)

 

何をするかというと、爪やささくれを剥くことです。

これは小学生の頃からしていました。

今はしませんが髪の毛も抜いていました。

(あ、今は白髪を抜くのですが自傷行為とは違いますよね?笑)

 

うーん。

自傷行為だと名付けられるとちょっとショックですね。

でもそうやって、くまのお母さんは子どもの頃から自分を守ってきたのだと思います。

くまのお母さんこそ何かしら助けが必要なのかもしれません。

1人でがんばり過ぎたのかもしれません。

でも、そんなくまのお母さんを認めて1年前に銀河鉄道に乗ってしまった坊やも認めてあげましょう。

つらかったんだもの。

 

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1年前②

くまのおじいちゃんの手術の日、坊やがくまのお母さんに電話をかけてきました。

電車の中で倒れて救急車で大学病院に搬送されたというのでした。

パニック発作のようだったので、おさまれば大丈夫でしょうとくまのお母さんは思いました。

坊やはとてもつらかったと思います。

本当はすぐに坊やのアパートに行ってあげればよかったのです。

でも、くまのおじいちゃんの手術も長引き、坊やも回復したようなのでいいかなと思いました。

くまのおじいちゃんが退院したら、坊やのアパートに行くからねとくまのお母さんは言いました。

 

ところが、坊やのアパートに行く日が近くなって、今度はくまのお母さんがメンタル不調になりました。

職場の人間関係が原因ですが、くまのおじいちゃんのことなども重なっていたかもしれません。

体が動かなくなってしまいました。

くまのおじいちゃんの退院の世話をするだけで、いっぱいいっぱいでした。

 

坊やの就職祝いもしたかったけど、くまのお母さんには都会に出かける気力がありませんでした。

坊やのところに行けないと坊やに伝えたら、坊やは寂しそうだった気がします。

行きたかったけど都会を歩く気力がありませんでした。

くまのお母さんは大学病院の精神科を受診して先生に話を聴いてもらって、薬は飲まずに動けるようになりました。

 

坊やは就職が決まって希望が開けたかなと思ったところに、好きな女の子のことでとてもショックな出来事があり、それが直接の引き金になったようでした。

初めてリストカットをしたという次の日でした。

信頼する大学の先輩2人と最期までLINEのやり取りをしていたようです。

くまのお母さんとも電話で話していました。

坊やが電話してきたのではなく、くまのお母さんが電話をかけたのです。

いろいろ心配だったから。

虫が知らせたとか思いません。

いつも1週間に1度は電話で話していましたから。

でも坊やはくまのお母さんが電話をしてきたのは、何かわかって電話かけたと思っていたみたいでしたが。

 

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離婚

くまのお母さんはくまのお父さんと離婚しましたが、離婚したと坊やにきちんと言いませんでした。

今までの状況から賢い坊やはわかるでしょうと思っていました。

現実と向き合うことがくまのお母さんにはどうも苦手なのです。

坊やの自己肯定感の低さはくまのお母さん譲りかもしれません。

でも賢い坊やが自己肯定感が低いなんて信じられませんでした。

客観的に見て能力があるのにと思いました。

 

貧困母子家庭なのだという現実を坊やに理解してほしいと思っていましたが、くまのお母さんこそ現実に向き合っていなくて逃げていたのかもしれません。

自分を守るためにです。

自分を守れなくては我が子を守れないと思うのです。

 

今になれば、どうしようもないことばかりですが、くまのお母さんは今を生きるしかないと思っています。

それが現実と向き合うことでもあると思います。

 

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