くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

18年前

なぜか2000年のカレンダーを見つけました。

くまのお母さんとくまのお父さんと坊やと3人で暮らしていた頃です。

坊やは小学1年生でした。

雑誌の付録の書き込み式カレンダーで、きっとキッチンで使ってたものです。

家族の予定がポツポツと書いてあります。

6月15日のところに坊やのたどたどしい文字が書かれていました。

初めは何て書いてあるか、くまのお母さんにはわかりませんでしたが、今また見てみると

「おじぎそう めがでる」

と読めました。

おじぎそうとか育てていたっけ?

完全に記憶にありません。

でも坊やが書きたかったんだな。

坊やが生きていた記録です。

くまのお母さんは坊やの歳を数えることは滅多にありませんが、坊やは24歳になります。

24歳の坊や。

何をしているのでしょうか。

坊やの同級生たちは、働いたり、再び大学生になったり、結婚したり、子どもができたり。

すべて坊やの人生にはなかったことです。

坊やのいない人生を生きているくまのお母さんは、また寂しいクリスマスを迎えます。

 

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