くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

望郷じょんから

くまのお母さんは、ふとしたことで昔流行った演歌の動画を視聴しました。

坊やも冬が間近な都会の夜空を見上げて、こころが寒かったのかもしれません。

もうすぐ坊やが亡くなって1年になろうとしています。

普段は生活に追われることで涙に暮れることもないのですが、やはりこういう歌を聴くと泣けてきます。

辛さを堪えいい事ばかり手紙に書くのは、今も昔も変わらないのでしょうね。

と言いつつ、1周忌の計画を何も考えていないくまのお母さんなのでした。

 

明りを消して東京の空に叫んでみたよ

星が流れるこころも寒い

十九の青春を吹雪にさらし夜行に乗った

遠い昔の夜空が恋し

せつないよせつないねあの娘は夢ん中

 

涙で詫びてるかさねた不孝

帰るに帰れぬ土産もなしに

ふる里恋しや花いちもんめ

 

小泊港お岩木山よ花咲く頃は

船は夢漕ぐ鴎は騒ぐ

辛さを堪えいい事ばかり手紙に書いて

あれから幾つ何年過ぎた

帰ろかな帰りたいふる里夢ん中

帰ろかな帰りたいふる里夢ん中

 

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