くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

サインしてもらった

坊やがアルバイトしていた出版社。

出版社なので社用車で倉庫へ行き、本の整理?など肉体労働が多くて、体力がない坊やに勤まるんだろうかと、くまのお母さんは心配したものでした。

大学の方は単位はほとんど取ってしまったとかで、4年生の頃は就活とバイトがメインの生活だったようです。

しかし、就活はうまくいかず、卒論で悩み、くまのお母さんは新卒応援ハローワークに行くことを勧めたら、坊やには合っていたようで、そこに通い就職先も内定したのでした。

就活真っ最中の頃、社長面接までいって不採用になった体験は、坊やにはきつかったかもしれません。

それだけでなく、バイト先での人間関係や体調不良といろんなことが重なっていました。

バイトしていた出版社は坊やはお気に入りでしたし、仕事もがんばっていました。

だけど、引き金になったのは多分、バイト先の同僚との関係だったように思います。

それでもバイト先の出版社は坊やが気に入っていた会社だったので、くまのお母さんは今でもその会社のツイッターをフォローしているのです。

くまのお母さんの地元でその出版社の本の作家さんの原画展をするというので、これは行くべきだなぁとくまのお母さんは思いました。

くまのお母さんが原画展に行った日は、作家さんが在店している日で、本を買ったらサインしてもらえました。

原画展に来たきっかけとか聞かれたので、成り行きで坊やがその出版社でバイトしていたからとくまのお母さんは答えました。

すると「息子さんは東京ですか?」

「いつバイトしてたんですか?編集者さんが知ってるかもしれません。」

「今も東京ですか?」

などといろいろ聞かれて挙句

「息子さんによろしく〜。」って言われました。

そういう流れになりますよね。

でも息子は亡くなったんですなんて言えないのでね。

空のうえで

おひさまが待ってるよ

くまのお母さんは、坊やが星になるのではなくて、空の上でふんわりのんびりしていてほしいと願います。

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