くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

退屈な雨の日

6月になりました。

くまのお母さんは相変わらず働かずに家にいます。

SNSで知り合った人たちと会ったりイベントに参加したり、ちょっとの小銭稼ぎをしたりしています。

飼っている猫に間違って坊やの名前で呼んでしまうことは度々ありましたが、昨日、坊やが亡くなって初めて猫に坊やの名前で呼びかけてしまいました。

全然意識していなかったのですが、不思議です。

坊やが大学生になってからずっと離れて暮らしていたので、坊やが家にいない日々が普通のことではあるのですが。

くまのおじいちゃんは坊やの着ていた服やシューズやポーチを使っています。

それも形見だからというのではなく、坊やが身に付けなくなったものをお下がりでくまのおじいちゃんが使っているのです。

だから、坊やが都会暮らしをしていた頃と我が家は変わりない日々を過ごしています。

世の中はいじめによる自死や過重労働による自死のニュースが目立ちます。

くまのお母さんは自死遺族だけにそういう情報に敏感なのでしょうか。

ddnavi.com

『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』という本が話題です。

坊やが亡くなる前にこの本が出版されていたら坊やは読んだでしょうか。

そもそも、くまのお母さんは坊やの体調不良が死に至ることに繋がるとは思いませんでした。

「うちの子に限って」と思っていました。

坊やが亡くなることは考えたくなかったし、向き合うのが怖かったんだと思います。

あーあーあー。

何を言っても坊やが亡くなったことだけが事実です。

離婚したくまのお母さんは、坊やがいれば老後も何とかなるだろうと気楽に考えていました。

ところが、くまのおじいちゃんとくまのおばあちゃんが亡くなったら、一人っ子のくまのお母さんは誰も頼れる身内がいません。

くまのお母さんが死んだ後のことを考えなければと思います。

だから、少しでも収入を多くしたいし、終活も具体的にしようかと思います。

こんな雨の日はそんなことを考えながら過ごしましょうか。

去年は坊やが亡くなったことから逃れるように忙しくしていたところもありました。

もっと余裕を持って暮らしたいです。

 

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