くまのお母さんは、あるところで昔の職場の上司に会いました。
その方は何年か前に定年退職されましたが、まだ仕送りが必要なお子さんがいるのだとか。
その流れで坊やにも一度会ったことがある昔の上司は、くまのお母さんに坊やがどうしてるかを聞いてきました。
亡くなりましたと答えると「ごめんね。」と昔の上司は謝りました。
もう、そういうやり取りはこれから避けることはできないので、仕方ないと思いますが、くまのお母さん自ら坊やが亡くなったことを言うのは、なかなか難しいなと思います。
そして、SNSで知ったお茶会にも興味が湧いて参加してみました。
妊婦さんやママさんの集まりだったので、つい、くまのお母さんも坊やの出産体験などをチラッとしゃべってしまいましたので、ここでも坊やは亡くなったということをカミングアウトする羽目になりました…
くまのお母さんの以前の同僚で、家族の話を一切しない方がいました。
(ご主人と娘さんが二人いるんですが)
そこまで割り切れればいいんですが、自己開示も必要な時があるよねってくまのお母さんは思います。
話したくないときは話さない、話してみたいときは話す。
その後の自分の気持ちは必要ならコントロールしていけばいいのでしょう。
坊やが存在していたことを知っていてほしい、覚えておいてほしいとくまのお母さんは思うのです。
「二十歳の原点」の本をくまのお母さんの同級生のたぬきさんが働く部署へ寄贈しました。
大学生が多く訪れるところなので、誰かに読んでほしいなと思うのです。
「二十歳の原点」の著者に坊やと似たような雰囲気を感じるくまのお母さんとしては、たぬきさんにもくまのお母さんが言いにくい思いをそれとなく汲んでほしいなと思ったりもするのです。
くまのお母さんが学生時代に愛読していたと言うと、たぬきさんは
「へー、イメージと違うねぇ。」
と言い
「読んでみてから図書コーナーに置かせてもらうね。」
と言いました。
今月末で退職するくまのお母さんの置き土産です。