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くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

花を摘む

くまのお母さんは、庭に咲く花で仏壇にお供えする花にいいのがないかなぁと探してみました。

名前がわからない白い小さな花が咲いていましたので、それを摘んでみましたが、なんだか弱々しいというか、くたっとした感じがしました。

それでも仏壇の小さな花瓶に生けていたら、白い花は水を吸い上げてしゃきっとしました。

花が水をたっぷり吸って生き返ったような感じがしました。

生きてるってそれだけでいいなと思いました。

もう坊やが生きていた過去には戻れはしませんけれども。

 

くまのお母さんが5月から働いている会社に、同級生のたぬきさんがいます。

一緒にランチしようねと言っているのですが、なかなかタイミングが合いません。

たぬきさんの職場に用事があって行ったときに、坊やのことを聞かれました。

「亡くなったんだよ。」

とくまのお母さんは答えました。

たぬきさんは

「えーっ…それは寂しいね…」

と言いました。

くまのお母さんは自分の気持ちに蓋をしているのかなとも思いますが、自分を守るためにやっていることだよなと思います。

悲しいけれどどうすることも出来ないと思っています。

 

くまのお母さんは大学の学食でランチをすることがあるのですが、隣のテーブルにいた2人連れの男子学生のひとりの笑い声が坊やの笑い方に似ていました。

坊やも大学の学食でお友だちと楽しく笑い合って過ごしたこともあっただろうなと思いました。

 

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