くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

お悔やみ

くまのお母さんは、10年前から参加している団体のイベントのお手伝いに行きました。

その団体の勉強会(セッション)に去年は帰省中の坊やを連れて行き、セッション終了後の飲み会にも坊やを連れて行ったのでした。

いろんな大人たちに接することが大切と、くまのお母さんは考えていましたので、くまのお母さんの友だちとか知人には、なるべく坊やを会わせるようにしていました。

 

坊やが亡くなったとき、その団体のリーダーがSNSでお悔やみのコメントを書いてくれて、葬儀には弔電もいただきました。

なんだかんだでここ数か月、セッション等には参加できていなかったので、イベントでしばらくぶりに皆さんにお会いしました。

リーダーはじめ、坊やを知っている何人かのメンバーはお悔やみの言葉をかけてくれました。

 

イベントにはくまのお母さんの昔の同僚で、坊やに英語を教えてくれたペンギンさんも来ていました。

ペンギンさんに英語を教えてもらったおかげで、坊やは高校受験も大学受験もうまくいったようなものです。

SNSで坊やの訃報を知ったペンギンさんは、くまのお母さんにお悔やみのメッセージをくれました。

ペンギンさんに会うのも久しぶりなので、いろいろ喋りましたが、ペンギンさんは坊やのことには一言も触れませんでした。

いつもは坊やの話を必ずしていたのに。

もしかしたら、坊やが亡くなったことをどう受け止めていいのか、ペンギンさんはわからないのかもしれないなと思いました。

くまのお母さんは、ペンギンさんに坊やの話をしたかったのですが。

 

 

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