くまのお母さんは、坊やが住んでいた都会のアパートを引き払いに行きました。
都会に住んでいるくまのお父さんも不動産屋さんに連絡したり、リサイクル業者とやり取りしたりしてくれました。
坊やに暴言や暴力をふるうような父親でしたが、自分の好きな音楽を坊やも聴くのがうれしかったし、自分よりずっと利口でいい大学に入った坊やのことが、くまのお父さんは自慢でした。
だから坊やが亡くなったことが悔しくてたまりません。
くまのお母さんは、坊やの自己肯定感の低さはくまのお父さんの影響だと思っています。
そして、くまのお父さんは善かれと思って坊やに過干渉になりすぎて、坊やを追いつめたと思っています。
でも、くまのお父さんはそうだとは思わないでしょう。
坊やが亡くなったことがショックで仕方なく、坊やがよく出かけた公園や洋服屋さんに行ったり、坊やが聴いていた音楽を聴いたりしているようです。
くまのお母さんに、坊やの話をずっとし続けました。
くまのお父さんには話をする場所がないのでしょう。
本当はくまのお父さんの話など聞きたくもありませんが、くまのお父さんのグリーフケアも必要だろうと思い聞き流すくまのお母さんです。
くまのお母さんは、分かち合いの会に足を運んでみて、話すことが大事だと感じています。