くまのお母さんの物語

一人息子を亡くした、くまのお母さんの物語(ナラティブ)です。

はるかなる銀河鉄道

くまのお母さんは銀河鉄道にやっと乗ることができました。

空の彼方へ片道切符で行く銀河鉄道ではなくて、地上を力強く往復する銀河鉄道に坊やを乗せてやりたかったなと思いました。

でも今日はきっとくまのお母さんと一緒に坊やも銀河鉄道に乗っていたように思います。

宮沢賢治の本は難しくてくまのお母さんにはよくわからないけれど、お利口な坊やは宮沢賢治の世界観を理解できたのだろうなと思っています。

銀河鉄道の沿線は、くまのお母さんが若い頃に過ごした町です。

銀河鉄道の終着駅は、大きな津波が来てから、いろんなものがなくなって駅前もすっかり変わってしまいました。

でもくまのお母さんにとって、坊やが亡くなってしまったことが大きすぎる喪失なのです。

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 自死遺族へ
にほんブログ村

Prepare for summer

坊やが購読していたショップのメルマガを見ると、夏服の季節がやってくるんだなと思います。

おしゃれが大好きだった坊やは欲しい服や小物がたくさんありました。

もしかして坊やは買い物依存症かしら?と、くまのお母さんはちょっと心配したりして、就職して自分で収入を得るようになったら買いなさいと言ってました。

この夏のシャツはどれがお気に入りかな。

欲しい服があったら買ってあげるのになとくまのお母さんは思ったりして。

f:id:mochidukino:20170506131552j:plain

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 自死遺族へ
にほんブログ村

つらい

(今日はくまのお母さんはいません。)

名古屋大学学生寮の火災…

これはつらい。

www.asahi.com

親が子どもの悩みを聞きに来たのに抑止力にならなかったのですね。

電通の高橋まつりさんのお母さんも電話で

「死んじゃだめ」と何度も言ったそうです。

本気で死ぬ気の人を止めるにはどうしたらいいのでしょう。

そして気になるのは、学生寮を修繕?しなければならないでしょうから、その費用は学生の保護者が弁償しなければならないのかということです。

しかし、相続放棄すればお金を出さなくてもよくなるのでしょうか。

寮生もしばらくは住めなくなるのではないでしょうか。

その補償などはどうなるでしょう。

ただでさえショックが大きすぎるのに…

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 自死遺族へ
にほんブログ村

どんなことがあっても

(今日はくまのお母さんはいません。)

うちと似た環境で育っていわゆる成功した人生を送っている人が羨ましいと思います。

私にはできなかったことができる人が羨ましいと思います。

私はどんなことがあっても息子を受け止めることができていたのでしょうか。

生きていこうと切り替える力を与えることができなかった、それが結果なのでしょうか。

「たられば」はやめようと思っていますが、まぁ仕方ないとも思います。

だからこそ今を生きるしかないと思います。

 

style.nikkei.com

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 自死遺族へ
にほんブログ村

カウンセリング

(今日はくまのお母さんはいません。)

ツイッターで私のモヤモヤを言語化してくれている投稿を見つけて、うなりました。

息子も父親から虐待を受けていました。

私に対してもモラハラだったのですが、さすがに息子に対して父親毒親だと私からはっきりいうことができませんでした。

息子は大学生になってメンタル不調になってから、父親父親として不適切な態度だと認識できるようになったようです。

それでもどこかで毒親じゃない父親であってほしいという気持ちもあったのでしょう。

息子の出身高校は県下一の進学校ですが、同級生でもメンタル不調らしく大学休学していた子や、大学卒業後の進路が決まらず親元で引きこもっていた子もいます。

それでもきっと親御さんがしっかりしているからやり直しというか仕切り直しができているのではないかと思います。

私は父親の分も頑張るというより、毒になる父親はいない方がマシと思っていましたが、息子は父親をいないものと考えたくなかったのかなと思います。

「よくここまで生き延びて来たね」

と息子に言ってやれるスキルがなかったと思ってしまうあたり、職業病なのですが、虐待ならしょうがないかと息子自身が割り切れるようなら良かったなと思うくらいに「たられば」はあるのです。

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 自死遺族へ
にほんブログ村

メモリールート

坊やが遊んでいたお気に入りのスマホゲームをくまのお母さんもやっています。

位置情報ゲームで坊やが帰省していた時もゲームの話をよくしていました。

坊やのスマホでゲームのログも見られるので、坊やがいつどこへ行ったのかもわかります。

坊やが行ったところを辿ってみたいのですが、都会暮らしだった坊やです。

田舎暮らしのくまのお母さんはなかなかお出かけの機会や予算がありませんが、ゲームでメモリールートというのがあって、坊やは地元でも一つメモリールートを作っていて、くまのお母さんはそのメモリールートを巡って来ました。

最後になってしまった坊やの帰省中、不調気味だった坊やとドライブに行ったときのルートです。

道の駅に温泉が併設されているところがあって、坊やと出かけた時は温泉に入りませんでした。

なので今回は温泉に入りました。

久しぶりにちゃんとした温泉に入ってくまのお母さんは満足しました。

坊やと一緒に来たかったな。

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 自死遺族へ
にほんブログ村

尼崎JR脱線事故から12年

(今日はくまのお母さんはいません。)

尼崎JR脱線事故でお子さんを亡くした親御さんがたくさんいらっしゃいます。

我が子を亡くした親の悲しみは、我が子の未来が閉ざされたことできっと共有する思いがあると思います。

尼崎JR脱線事故で娘さんを亡くした方で、3年経って体調を崩したという方もいるのをネットのニュース記事で読み、自死遺族に限らず遺族の思いや感情の繊細さに共感します。

今朝のNHKニュースで、当時、大学生の男性が事故で負傷し、一命を取り留め、今は作業療法士として頑張っている様子が映りました。

一方、やはり事故の生存者で当時大学生の男性でPTSDになり、事故から3年半後に自死した方もいます。

JR西日本はその自死遺族への支援もしていたとのことですが、支援を打ち切ることにしたのは、生存者ならば亡くなった人たちの分も頑張るべきだという意味があるのだろうかと思います。

事故で直接亡くなった遺族にとっては、いろいろやりきれない思いがあるのかもしれませんが、悲しみは自分だけのものであり、人と比べることができないはずです。

人と比べることが差別という言葉を生むと思います。

いろいろ考えさせられる事故です。

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 自死遺族へ
にほんブログ村